食生活アドバイス

糖尿病

血糖値が高めの人の食生活5つのポイント

血糖値を上昇させる食べ方は、インスリンの過剰分泌を招きます。
肥満を防ぎ、インスリンを節約する食べ方を身につけましょう。

POINT1 適正体重が維持できる食事量を守る
BMIが22に維持できる食事の量を把握し、その量を守りましょう。 満腹になる量から2割残す“腹八分目”の食事量を把握しておきましょう。

BMI:教えて!生活習慣病『肥満』へ

POINT2 「小分け食い」をする
まとめ食いは、血糖値の急激な上昇を招き、肥満の一因ともなります。同じ量の食事でも、一度に食べるより、何度かに分けて食べるほうが、インスリンを分泌する膵臓への負担を軽くします。
POINT3 脂肪を控え、タンパク質をしっかりとる
糖質(ごはんなどの主食)とともにタンパク質をとると、血糖値の上昇がゆるやかになります。同時に、糖質や脂肪の取りすぎを防ぎ、エネルギー摂取のバランスを改善します。 肉は肉でも、脂肪の少ない部位を選べば高タンパクでよいタンパク源になりますし、逆に脂肪が多い部位は低タンパク高エネルギーで血糖コントロールを乱しやすい食品といえます。

POINT4 ビタミン・ミネラルを偏りなくとる
微量栄養素の不足によって、糖尿病の症状が現れるという動物実験結果があります。しかし、サプリメント食品などでとりすぎによる過剰症も問題視されています。何事もほどが大切。満遍なくいろいろな食品をとっていればこのような問題は起こりません。
緑黄色野菜、淡色野菜、海藻、きのこ、果物などを中心にビタミン、ミネラルをたっぷり摂ることを心がけましょう。
POINT5 節度ある適度な飲酒を
ある研究では、アルコールを1日に10g前後(ワインにしてグラス1杯)飲む人の糖尿病発症率は、全く飲まない人に比べ、4割も低いことが明らかになっています。 “節度ある飲酒”とは、1日アルコール25g程度、ビールにして大びん1本、日本酒にして1合程度の飲酒をいいます。 ただし、医師に禁酒を告げられている場合や、ほかに疾患がある場合は医師の指示に従いましょう。

COLUMN

日本人は糖尿病になりやすい!

ごはんを主食として糖質を多くとってきた日本人のインスリン分泌能は、肉食中心の欧米人の半分以下。しかも、日本人の多くはエネルギーを消費しにくい「倹約遺伝子」を持っていることが明らかになっています。つまり、同じ高脂肪食をとり続けた場合、日本人のほうが容易に糖尿病を発症しやすいということになります。

こうした体質の差があるにもかかわらず、わが国では欧米に追随した食生活が進み、エネルギー摂取量に占める死亡の割合はこの50年で4倍に。これが、日本人に糖尿病が急増している大きな原因と考えられています。